誰でも出来るお金の増やし方

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お金が嫌いな人、いませんよね

個人積立年金の予定利率に騙されるな

 

 

目次

 

 

■はじめに

こんにちは。健伍です。

皆さんの中で、個人積立年金に入っている方はいますか?

わたしは入っていません。

今回はその理由と、個人積立年金の予定利率について解説していきます。

 

 

■魅力的なフレーズ

「予定利率1.1%~」「積み立て分は保険料控除の対象です」

 

 

このようなうたい文句で個人積立年金は宣伝されています。

そもそも予定利率とはどういう意味なのか、保険料控除は果たしていくらなのか、把握したうえで個人積立年金を申し込んでいるでしょうか。

 

 

①予定利率=平均利回りではない

予定利率は実質利回りに換算すると必ずしもイコールにはなりません。

なぜなら、積立金のうち全額を運用しているわけではないからです。

 

 

どれほどの割合が運用に回されるかは事業会社によって異なります。

運用に回される割合が高いほど平均利回りは高くなりますし、低いほど平均利回りは低くなります。

 

 

例えば、わたしの会社の個人積立年金の予定利率は1.25%です。

 

 

シミュレーションによりますと、25年かけて550万円を払い込むと622万円になります。

平均利回りを計算すると、0.52%となります。

 

 

もし年金の受け取り方を20年間確定給付にすると、最終的に受け取れる年金の総額はは695万円になります。

25年間積み立て終えた後、20年間かけて積み立てた年金を受給していきますので、運用期間はさらに伸びます。

 

 

正確な計算は複雑なので省略しますが、簡単化のため、元本550万円を45年間かけて695万円になったと仮定すると、平均利回りは0.59%です。

いずれにせよ予定利率の1.25%に遠く及びません。

 

 

1%を切る運用であるならば、個人口座で投資信託を積み立てした方がお得です。

わたしは確定拠出年金をレラティブストレングスという手法で運用していますが、安定して7%程度の利回りを維持しています。

 

 

今はNISAもありますし、つみたてNISAもできました。

NISAも赤字を通算できないというデメリットがありますが、NISA口座ならば利益は非課税です。

 

 

個人年金保険料控除

さて、個人積立年金の保険料控除ですが、全額控除されるわけではありません。

 

 

平成24年1月1日以降に締結している場合、新契約と呼ばれる個人年金保険料控除が適用されます。

 

 

保険料控除の上限は年間の積立額にもよりますが、月1万円以上積立している場合を想定しましょう。

年間の積立額は12万円となります。

 

 

所得税は一律4万円の控除、住民税は一律2.8万円の控除となります。

ざっくり計算すると毎年6,800円が還付されます。

25年間とすれば、17万円になります。

果たしてこれがお得だと考えるかどうかです。

 

 

例えば、個人年金ではなく、同額(年間12万円)を投資信託の積み立てで運用した場合、だいたい5%の利回りは狙えます。

もし年間12万円を利回り5%で25年間運用すると、300万円の積立額に対し、最終的に595万円となります。

こちらの方がはるかに良いと思いませんか?

 

 

■解約する前に

個人積立年金は解約できないわけではありませんが、中途解約の場合、元本割れすることの方が多いです。

さらに解約して解約返戻金として受け取った場合、一時所得として総合課税されることがあります。

一時所得には50万円までの特別控除がありますので、50万円を超えない限りは問題ありません。

 

 

よって、解約はおすすめできません。

もし個人年金をやめたいとお考えの場合は、積立の中断または積立金額の大幅減額をご提案します。

 

 

■悩んでいる方は考え直してください

ぜひ個人積立年金をこれから契約しようとしている方は、個人積立年金の現在の予定利率が低い(実質利回りはさらに低くなる)ことと、今後インフレが進み金利が上がった場合、個人積立年金の予定利率が一切変わらないことを念頭に置いてください。

※変動型もあります。

 

 

わたし個人の意見としては、あまりにも実質利回りが低いのでおすすめできません。

個人年金保険料控除も微妙な金額です。

 

 

日本の経済政策として、年間2%のインフレを目指していることはご存知だとは思います。

ぜひ将来のインフレに負けない運用をしてください。