死ぬまでの家計簿
目次
- ■はじめに
- ■「死ぬまでの家計簿」とは
- ■「死ぬまでの家計簿」の作り方
- ■老後資金はショートするのか
- ■老後資金をショートさせないためには
- ■いつどのくらいの資産が形成されるかがわかる
- ■「死ぬまでの家計簿」やってみませんか。
■はじめに
以前、「ブログはアウトプットだ、ネタの枯渇はインプットが不足だ」という記事を書いたときに、「死ぬまでの家計簿」というものに触れました。
今回この「死ぬまでの家計簿」についてご紹介します。
■「死ぬまでの家計簿」とは
「死ぬまでの家計簿」とは現時点から死ぬまでの家計簿をつけてみて、計画と現実を対比させたり、何年後にどれだけの資産を築けているか確認したりすることで、資産形成活動のモチベーションをアップするツールです。
■「死ぬまでの家計簿」の作り方
「死ぬまでの家計簿」の作り方を説明していきます。
①まず期間を決めます。
スタートラインは現時点で結構です。ゴールは100歳とか120歳とか長いほどいいです。
ゴールを明らかに平均寿命より長くする理由は、将来資産が枯渇しないかチェックするためです。
②次に現時点での収入、支出を洗い出します。
注意点は二つあります。
一つ目は聖域を作らないことです。特に支出は聖域が作られがちです。
隠された支出は作らないで、すべて洗い出しをしてください。
二つ目は収入と支出の概算の方法です。
収入は保守的に見積もってください。支出は多めに見積もってください。
●収入
サラリーマンの方なら、給与、賞与、その他手当というようになるべく細分化してください。
退職金も見積もりに含めてください。早期退職を想定する場合は、退職金は勤務年数が短くなる分満額出ませんので、減額してください。
勤務先によりますが、勤続15年以下の場合、15年分の退職金から割引されることが多いです。退職金支払い規定等を確認してみましょう。
副業をやっている方は副業の欄も作成しましょう。
ソーシャルレンディングや投資信託、株などの分配金、アルバイトなどの勤労収入、不動産収入のようなある程度収益が見通せるものと、収益が見通せないもので分別してください。
収益が見通せないものはかなり保守的に見積もってください。計画に対する上振れは良いですが、下振れは危険です。
金額は注意点でも触れましたが、全体的に保守的に見積もってください。
サラリーマンの場合、出世できずに社内の平均年収を超えないケースで見積もってください。
リタイヤ後は年金をあてがってください。これもまた少なめに見積もってください。
もし投資を続けていたり、事業を持っていたり、年金以外の収入がある場合は、それらも計上してください。
●支出
家賃、光熱水費、食費、通信費、交際費、医療費、保険、臨時出費でわけてください。
家賃は、持ち家かマンションかによってかかる費用が変わってきます。
住宅ローンを組む場合はローン返済費用も組み込んでください。現金一括購入よりローンを組む方が税制的にもおすすめです。
医療費は40代を超えた頃から高くなる傾向があります。わたしは平均医療費に少し上乗せして計算しています。
60代以降は介護費用も含めてください。これもまた同じく平均介護費用に少し上乗せしています。
保険は生命保険や損害保険に加入している場合、計上してください。持ち家だとしても賃貸だとしても火災保険はかかります。
賃貸の場合は家賃に含まれるので、無理にわけることはありませんが、持ち家の場合は火災保険や地震保険の計上を忘れないでください。
臨時出費は旅行によく行く方は旅行、特定の趣味がある場合は趣味にかかる費用をとらえてください。
支出は聖域が作られやすいです。異様に低い見積もりや未計上は避けてください。
③年毎か月毎か頻度を決めてください。
わたしは年毎よりも月毎をおすすめしています。
賞与が入る月とそうでない月で、家計の余裕度は変わってきますよね。
またどのような出費が予想されるか月毎に捉えることができます。
また月毎にすることで、家計簿の正確さも向上します。
④洗い出しが終わったら、総資産・収支・収入・支出で項目ごとに横並びにしてください。縦の行は月と対応させてください。
総資産は該当月の初日時点の総資産を表します。
総資産には相続予定資産は含めないでください。もし相続した場合はカウントしてください。
例
総資産 収支 収入 支出
4月 100 20① 40 20
5月 120② 15 40 25
①4月の収入から支出を差し引く。40-20=20
②4月の総資産から4月の収支を足す。100+20=120
こんな調子で死ぬまでの家計簿を毎月つけていきます。
単位は1=1万円でやっていました。1,000=1,000万です。
■老後資金はショートするのか
死ぬまでの家計簿をつける目的のひとつはリタイヤ後、資金がいつまで持つかです。
年金だけになった場合、支出に耐えうるかシミュレーションできます。
通常年金だけの場合、ショートする可能性があります。
医療費を高めに見積もることになりますが、削減できるかというと一概にはわかりません。
かかるかもしれない医療費は多めに見積もっておくことが大切です。
間違っても医療費はこんなにかからないはずだから大丈夫だ、などと高をくくらないようにしてください。
■老後資金をショートさせないためには
老後資金がショートしないためには年金以外の収入を持っていることが大切です。
投資の収入があると、いかにショートしないで済むか、むしろ雪だるま式に資産が増えていくことがわかると思います。
■いつどのくらいの資産が形成されるかがわかる
「死ぬまでの家計簿」をつけることで、いつどのくらいの資産が形成されるか見通しを立てることができます。
ここでポイントなのは資産運用の金額が増えるほど、資産形成スピードがあがるという当たり前の事実を目の当たりにできるということです。
わたしの場合、はじめて「死ぬまでの家計簿」をつけた際、投資することは一切考えていませんでしたし、投資も実際に行っていませんでした。
その時の試算では、2018年11月時点でようやく1,000万円にタッチする見込みでした。
しかし、2017年からソーシャルレンディングで運用をはじめたおかげで、資産形成スピードは格段に上がりました。
実際、2017年11月に1,000万円を超え、1年近く前倒しとなりました。
改めて投資の強さを感じた経験でした。
そして、現時点の「死ぬまでの家計簿」では、2018年末には1,500万円を突破し、2019年末に2,000万円を突破するみたいです。
年500万円ペースになるわけですが、果たしてどうなることやら。
※ソーシャルレンディングに相当額を突っ込み、利回りが9%を維持できた場合です。現状の利回りは12.6%です。
新たな副業がうまくいけばさらに資産形成スピードは上がることでしょう。
モチベーションアップにはなりますね。
■「死ぬまでの家計簿」やってみませんか。
ぜひ一度やってみてもらいたい「死ぬまでの家計簿」。
結婚や住宅購入などのライフイベントを組み込むことで、無事ライフイベントを迎えられるのか、資金面から確認できます。
いつまでにどのくらい資産形成するためには、収支をどの程度に落ち着かせて、どのくらい投資すればいいのかが具体的に見えてくるはずです。